ファスティング(断食)を始めようとすると、まず迷うのが「何なら飲んでいいのか」だと思います。
水だけ?お茶は?コーヒーは?そして、よく勧められる酵素ドリンクは本当に必要なのか。
この記事では、判断の基準そのものをお伝えします。個別の商品ごとに覚えるのではなく、基準を1つ知っておけば、迷ったときに自分で判断できるようになります。
- 判断の基準は「血糖値を上げるかどうか」、ただ1つです
- 水・お茶・ブラックコーヒー・具なしスープは飲めます
- ジュース・砂糖入り飲料・甘いカフェラテは避けましょう
- 酵素ドリンクは製品によります。糖質量を表示で確認してください
- 空腹時のコーヒーには、別の注意点があります
判断基準は「血糖値を上げるかどうか」
ファスティングで何が起きているのかを、簡単に整理します。
食事をとると血糖値が上がり、インスリンが分泌されます。この状態では、体は「今入ってきたもの」をエネルギーとして使います。
食べない時間が続くと、体は蓄えていた糖を使い始め、やがて脂肪を使う代謝へとゆっくり移行していきます。この切り替わりが、ファスティングの中心にあるしくみです。
ここで糖分の入った飲み物を飲むと、血糖値が上がり、その切り替わりが振り出しに戻ります。
つまり——
あとは、この基準に照らして考えるだけです。
飲んでいいもの・避けたいもの
- 水/ファスティング中の基本。1〜1.5L以上を目安に
- お茶/緑茶、麦茶、ハーブティーなど。無糖のもの
- ブラックコーヒー/ただし注意点あり(後述)
- 具なしスープ/脂と糖が少ないもの
- 炭酸水/無糖のもの。満腹感を得やすい
- ジュース/果汁100%でも果糖が多く含まれます
- 砂糖入り飲料/スポーツドリンクを含みます
- 甘いカフェラテ/乳糖と砂糖の両方が入ります
- アルコール/血糖が乱れ、脱水も招きます
意外に思われるかもしれませんが、スポーツドリンクは避けるべき側です。水分補給のイメージがありますが、糖分が含まれています。
コーヒーは飲めるが、空腹時には注意がいる
ブラックコーヒーは糖質を含まないので、基準に照らせば「飲んでいい」側です。
ただし、これとは別の問題があります。
胃に食べ物が入っていない状態でカフェインをとると、次のような不調が起きることがあります。
| 空腹時のカフェインで起こりうること | |
|---|---|
| 胃痛・胃の不快感 | 動悸 |
| 不安感やそわそわした感覚 | 手の震え |
普段からコーヒーを飲み慣れている方でも、ファスティング中は体の反応が強く出ることがあります。
心配な方や、実際に変化を感じた方は、量を減らす・控える・ノンカフェインの飲み物に切り替えるといった対応を検討してください。
この点は、意外と語られていません。「コーヒーはOK」とだけ書かれている情報を見て、いつもの倍飲んでしまい、体調を崩す方がいます。
酵素ドリンクは必要なのか
ファスティングと言えば酵素ドリンク、というイメージが定着しています。実際、多くの情報が酵素ドリンクの使用を前提に書かれています。
ここについては、両方の立場があります。公平にご紹介します。
「必要」とする立場
完全な絶食では血糖値が下がりすぎ、強い空腹感や頭痛、ふらつきが出ることがあります。少量の糖分を摂ることで血糖の乱高下を抑え、無理なく続けられる——という考え方です。
実際、いきなり完全断食をして挫折するくらいなら、少し糖分を入れてでも続けるほうがいい、という判断はありえます。
「不要」とする立場
ファスティングでは糖質を控えることが推奨されます。酵素ドリンクには糖分が多く含まれる製品があり、血糖が乱れてファスティングの目的から遠ざかる可能性がある——という考え方です。
製品によっては、主成分が果糖ぶどう糖液糖など、清涼飲料水に近いものもあります。
私たちの考え方
私たちは「酵素ドリンクは必要ない」という立場です。ただしそれは、すべての酵素ドリンクが悪いという意味ではありません。
大事なのは、ご自身が飲むものの糖質量を知っておくことだと思っています。パッケージの栄養成分表示を見れば、100mlあたり何グラムの炭水化物が入っているかが分かります。
ファスティングをする目的が「血糖を安定させたい」「脂肪代謝に切り替えたい」であれば、糖質の多い飲み物は目的に逆行します。逆に「とにかく完走したい」が目的なら、糖分の助けを借りる選択もあるでしょう。
目的が違えば、答えも変わります。他人が決めることではありません。
ちなみに、「摂取した酵素が体内で酵素として働く」という説明については、慎重に見たほうがよいでしょう。タンパク質は胃で消化されるため、そのままの形で働くとは考えにくいためです。
16時間と、24時間以上の違い
「何を飲むか」の前に、どれくらいの長さで行うかによって、必要な準備がまったく変わります。ここは正直にお伝えしておきたい部分です。
| 16時間 | 24時間以上 | |
|---|---|---|
| 難易度 | 低い(睡眠時間を含む) | 高い |
| 体重面の変化 | 穏やか | 出やすい |
| 日常生活 | 普段どおり可能 | 予定を選ぶ必要あり |
| 水分・塩分 | 意識する程度 | 意識的な補給が必須 |
| リスク | 低い | 低血糖・脱水・電解質異常 |
16時間:まずここから
夜20時に夕食を終え、翌日12時に食事をとる。睡眠時間が含まれるため、実際に我慢する時間は短くて済みます。
体重面での劇的な変化は期待しにくいものの、続けやすさという点では圧倒的です。まずは1〜2週間試して、体が問題なく対応できるかを確認するのが安全です。
24時間以上:変化は出やすいが、リスクも上がる
時間が長くなるほど脂肪代謝は進みやすくなりますが、同時にリスクも確実に上がります。
特に2〜3日のファスティングは、電解質異常や低血糖、脱水などの危険があり、一般の方に簡単にお勧めできるものではありません。行う場合は、水分・塩分の補給と体調確認を徹底し、必ず医師にご相談ください。
「長くやったほうが効果がある」という理由だけで日数を伸ばすのは、避けていただきたいと思います。
水分と塩分(ミネラル)を忘れないでください
ファスティング中に見落とされがちなのが、これです。
普段、私たちは総水分の20〜30%を食べ物から摂っています。ファスティング中はそれがゼロになるため、普段より多めの水分補給が必要になります。
そして塩分(ミネラル)も意識的に補給してください。脱水や電解質異常を防ぐために重要です。
ファスティング中に起きる頭痛やだるさの多くは、水分・塩分の不足が原因です。「断食だから何も入れてはいけない」と考えて水分も塩分も絶ってしまうと、かえって危険です。
こういう方は、必ず医師にご相談ください
持病・治療中の方
- 糖尿病で治療中の方(インスリン・血糖降下薬)
- 高血圧で降圧薬を服用している方
- 利尿薬を服用している方
- 精神科の薬(SSRI/SNRIなど)を服用している方
- 片頭痛治療薬を服用している方
- その他、服薬中の方全般
年齢・体格
- 妊娠中・授乳中の方
- 10代の成長期の方/未成年の方
- 65歳以上の方
- 痩せ型の方(BMI 18.5未満)
その他
- 摂食障害の既往がある方
- 高齢で体力が落ちている方
女性の方へ
女性はホルモンバランスの影響を受けやすいため、行う時期に注意が必要です。
生理前や生理中は避け、生理が終わって1週間後あたりが、体調が安定しやすい時期とされています。
生理不順がある方、摂食障害の既往や傾向がある方は、無理に行わないでください。月経に変化が出た場合は、速やかに中止し、必要に応じて医療機関にご相談ください。
体調が悪くなったら、すぐにやめてください
次のような症状が出た場合は、その時点で中止してください。
- 強い頭痛・めまい
- 吐き気・嘔吐
- 手足の震え
- 動悸が激しい
- 発熱
- 立っていられないほどのふらつき
- 冷や汗、強い空腹感、不安感(低血糖症状)
「せっかく始めたから」と我慢するものではありません。途中でやめることは失敗ではなく、正しい判断です。
both.Fasting Soupという選択肢
ここまでお読みいただいて、「水分と塩分を摂りながら、血糖を上げずに空腹をしのぐ」という条件が見えてきたと思います。
both.Fasting Soupは、そのために作った食品です。
| 1食3.3gあたり | |
|---|---|
| エネルギー | 10kcal |
| タンパク質 | 2.3g |
| 脂質 | 0.09g |
| 炭水化物 | 0.1g |
| 食塩相当量 | 0.49g |
炭水化物0.1g。血糖への影響を抑えながら、水分と塩分を同時に摂れる設計にしています。
原材料は、国産鶏骨から抽出したチキンエキスに、宮古島の雪塩、生姜粉末、そしていわし煮干し・アゴ煮干し・鰹節・椎茸・昆布という5種の国産だし素材。ミネラルを含む素材を、意図して選んでいます。完全無添加です。
重金属検査も実施しています。
ファスティング中の水分・塩分補給をサポートするスープはこちら↓
ご購入いただいた方には、外科医・医学博士の八巻孝之医師監修による「ファスティング読本」をご用意しています。16時間・24時間・2〜3日それぞれの進め方、体調変化のチェックリスト、よくある失敗と対処法などをまとめた冊子で、QRコードから読んでいただけます。
ファスティング中の飲み物に関するよくあるご質問
ファスティング中に飲んでいいものは?
水、お茶、ブラックコーヒー、具なしスープ(脂と糖が少ないもの)など、血糖を上げにくい飲み物が基本です。ジュース・砂糖入り飲料・甘いカフェラテは控えてください。
コーヒーは飲んでも大丈夫?
ブラックコーヒーは問題ありませんが、空腹時のカフェインには注意が必要です。胃の不快感や動悸、手の震えが出ることがあります。
酵素ドリンクは必要ですか?
私たちは必要ないと考えています。ただし製品によって糖質量が大きく異なるため、ご自身が飲むものの栄養成分表示を確認することをおすすめします。
水はどれくらい飲めばいいですか?
1〜1.5L以上、最大2L程度が目安です。尿が薄いレモン色であれば、水分は足りています。
頭痛やだるさが出たときは?
多くは水分・塩分の不足が原因です。温かい飲み物と塩分の補給、休息で改善することが多いですが、強い頭痛やめまいがある場合は中止してください。
仕事をしながらでもできますか?
16時間ファスティングであれば、睡眠時間が含まれるため普段どおりの生活のまま取り入れられます。24時間以上の場合は、最初は週末など休日に試すことをおすすめします。
まとめ
- 判断基準は「血糖値を上げるかどうか」の1つだけ
- 水・お茶・ブラックコーヒー・具なしスープは飲める
- コーヒーは空腹時のカフェインに注意
- 酵素ドリンクは製品次第。糖質量を自分で確認する
- 16時間は続けやすく、24時間以上は変化が出やすいがリスクも上がる
- 水分と塩分(ミネラル)は必ず補給する
- 体調に異変があれば、すぐに中止する
ファスティングは、我慢して耐えるものではありません。体のしくみに沿って行えば、無理なく続けられる習慣だと考えています。
まずは16時間から、ご自身の体調を確かめながら始めてみてください。
本記事は、ファスティングに関する一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的なアドバイス、診断、治療を提供するものではありません。効果や体感には個人差があります。実践される際は、ご自身の判断と責任のもとで行ってください。体調不良を感じた場合は直ちに中止し、必要に応じて医療機関を受診してください。
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